自分を好きになれず「自分には価値がない」「自分の価値を見出せない」と思っている人へ
こんにちは、心理カウンセラーの橋本麗子です。
カウンセリングを受けてくださる方の潜在意識を掘り下げていくと
ほとんどの方が、
「自分はこのままでは価値がない」と脳の中に記憶させたまま過ごしてきてしまっています。
そのために、
一生懸命頑張って、
努力して、
嫌われないようにしよう、好かれよう、
だから言いたいことを飲み込んで、、、、
無意識の習慣というのは、自分で認識することはできません。
でも、
表面での行動は、認識してしまうので、
「本当はこんな風にしたいわけではないのに」と感じてしまい、
自分を好きになれなくなってしまうのです。
私もずっとそうでした。
「自分を好きになれない」ということは、
「自分で自分の価値を認めてあげてない」ということなのですよね。
でも、人は寂しがり屋ですから、
生きていれば、「私はここにいる!」と私の存在を認めてほしくなります。
それが叶わないと感じた時、深く深く落ち込み、孤独へと行ってしまいます。
私も
「私は自分という存在」を取り戻すのに、本当に時間がかかりました。
みなさんには、そんな体験をしていただかないよう
本日は、「自分には価値がないと思ってしまう人、「自分の中に価値が見出せない人」が
何に気付いて、どう行動をしたら変化を起こしていけるか、
お話させていただきたいと思います。
「自分には価値がない」と思い込んではないですか?
「自分には価値がない」と思っている人は、
と脳が感じています。
そんな風に考えていると、足りないものを埋めようとこのような行動をとりがちです。
「すごいね」など褒めてもらえるような行動をとる
「人に嫌われたくない」もしくは「人から好かれたい」という気持ち優先の行動を取る
自分以外の人、物に依存する、執着する
自分を強く見せよう振る舞う(価値ある存在と振る舞おうとする)
昔は、ここまで情報社会ではなかったので、
心の問題を深く知ることができませんでしたが、
今は、情報社会なので調べれば、ネットから答えが見つけられます。
だから、
「あ〜、これに当てはまるから、私は自分に価値がないと思っているようだ」
と思って、
最初から自分のことをそんな風に分析してから来られる方もいらっしゃるのですが、
ただ、これも
脳の中に「信じ込み」を作ってしまう原因の一つでもあるな、と感じてしまうことがあります。
「信じ込み」を作って、
自分はこうなんだ、と思い込んでしまうと、
脳は、その「信じ込み」に合わせて、それを証明するように働いて行きます。
その証明が、繰り返されるたびに、
絶対そう!とかたく固まってしまい、変え方がわからなくなってきてしまいます。
カウンセリングで行うのは、
そのかたく固まってしまったものをただただ壊していきます。
脳は、これまでの人生の全てを記憶しています。
いろんな事を知っているし、覚えています。
でも、世の中に溢れた多くの情報を処理するために、
固まった「信じ込み」に沿った習慣で一定方向に行動していくのが楽なので、
そうしているに過ぎません。
だから、固まったままのものにヒビを入れるだけで、
いろんなことが自分の力で見えてくるのです。
人は足りないもの、欠けているものを埋めたくなる
脳の働きの特徴の一つに、
「欠けてるものを補おうとする」性質があります。
「自分には価値がない」
「何かが足りない」
と思っていると、脳は補おうと一生懸命行動していきます。
その特徴が先ほどのリストですね。
心は安心、安定を常に求めます。
だから、脳はそれを求めていきます。
自分のことはなかなか客観的に見ることはできませんし、
ましてや、「心」という形のないものを取り出して見ることはできません。
そもそも、「私」という存在自体、「他人」がいない限り確認しようがありません。
だから、わかりやすい見える世界で、足りない安心を得ようとします。
「頑張れば認めてもらえる」
「愛されれば、私がいてもいいと思える」
ですが、
人によって価値基準や優先順位は違います。
相手の気持ちに100%沿うことはできないと頭ではわかっています。
それでも、知っているのと腑に落としているのとでは脳の働きが違います。
誰かに認めてもらおうとする、
買い物や食べ物に依存する、
それは、
自分で自分の心を満たすことができると脳が気付いていないからですね。
それでは、
常に、周りの言葉や態度、情報に振り回されることになってしまいます。
人から認めてもらう、ちやほやしてもらう、
買い物や食べ物で満たす、
これらは、その時は心は満足しても、一瞬のものだから、また足りない状態に戻ります。
満足の感触を覚えてしまった以上
「もっと、もっと」と求め続けてしまいます。
だから、頑張り続けてしまい、ある時、もう無理、、、と。
自分ではないものに突き動かされているのですから、
そうなってしまいますよね。
常に、心の満足を得られるには、足りない部分を見つける癖がある脳の動きを
足りている方に向けるよう意識する必要があるのです。
「価値がない」と信じ込んでいた私の経験
「自分に価値がない」と思う自分はどうして出来てしまったのでしょうか。
親が立派で厳しく育てられた
兄弟で常に比べられて育った
ひどいいじめにあい人格を否定してまった
きっかけも理由も人それぞれ、様々あると思います。
ただ、残念ながら、
理由がわかり、相手を責めても心が埋まる訳でも解決するわけでもないのです。
これ、私の経験です。
心理学を学んだ時、自分の今の性格の形成が、
幼少時代にできた「信じ込み」が大きく影響していると知った時、
親のせいだ!とすごく責めたことがあります。
あなたがもっとこんな風に育ててくれれば、こんな風にはならなかった!と。
相手を責めたところで、泣かせたところで、
私を傷つけた記憶など覚えてもいなかったり、
そんなつもりはなかったと言われ、却って落ち込んでしまいました。
それはそうですよね。相手も一生懸命生きていたのですから。
責めてスッキリするどころか、
罪悪感と、
なんでこんな風に育っちゃったんだろうと過去をずっと後悔したままでした。
後悔をしても人生返って来ない、
私は、こんな性格だから、このまま続くのだろう、
それが余計私を苦しめました。
変わらないと思い続けるのは、とても苦しいものです。
いい大人になっているのに、
私の行為が、
自分の人生を他人のせいにしたままだったということも気付けず、
ましてや、性格を変えることができるなんて、想像もついていませんでした。
それが、脳科学の分野、脳がどう動くのかを知ってから、徐々に変わっていったのです。
かつての私は、あそこがだめ、これがだめと自分に対するだめ出しがとても多い性格でした。
だから、何事においても完璧にやろう、ミスをなくそうと必死で、
でも、人間だからミスもします。
なのに、ミスをしたり、指摘されたりすると、
落ち込んだり、怒ったり、それと同時に、取り返そうとまた必死に、、、。
足りないところに目が行きすぎです。
で、ある時、ふと思ったんです。
わたしは、このままいつまで頑張り続けなければならないのだろう?と。
カウンセラーというお仕事をしていると、
「悩み」や「苦しみ」はあるのですか?と質問を受けたり、
人生を上手にコントロールできるように思われてしまいますが、
その反対です。
人一倍辛い過去も嫌な自分も体験したから、
八方塞がりで右往左往してしまう状況を嫌というほどよく知っているのです。
今という時が流れているのに、
今を上手に生きられないのは、
ほとんどの方が変えられない過去に起きたことに脳がアンテナを張ってるからです。
それに、なぜだか人って、辛く苦しい時、生きている感覚を味わってしまうのですよね。。。
でも、私のように、
いつまでこれが続くの?変わりたいと
違和感を感じられた時は、変化を起こしていくタイミングに気付いたという事です。
脳の動きが、過去や足りないものにアンテナを張り、
それに沿った思考とそれに沿った行動しかやってこれなく、
知らなかったから、変わる可能性が見出せなかっただけです。
ここからは変わる可能性を見出して行きましょう。
自分には価値がないと決めてしまった原因
残念な事に、脳には、時間の感覚がありません。
つまり、過去の記憶を繰り返し思い出すたびに、
脳内では「今、起きている」と判断し、身体にもそのように反応させます。
幸せな記憶を思い出した時、また喜びに浸れたり、
悲しい記憶を思い出したら、悲しい気持ちになり、涙が出たりすることから
お分かりになると思います。
それは、喜びをいつも脳が感じていれば、幸福感を感じ続け、
悲しみをいつも感じていれば、そこに居続けるという事です。
もし、過去の記憶が悲しいもの、辛いものとして、根底に根付き、
そこにアンテナが張っていたら、どうなるでしょう。。。
ネガティブな「信じ込み」を作った最も大きな原因に「トラウマ」があります。
トラウマというものは、
トラウマ自体悪いものではありません。
本当は、ただ、起きた事実がそこにあるだけです。
問題は、その時に、あなたがどう感じてしまったか、
そのことで、どんな決め事を自分の中に作ってしまったかがカギです。
そのカギが、「信じ込み」という脳の習慣を作り、今の生き方に大きな影響を与えています。
そこから「自分には価値がない」と決めてしまっている方がほとんどなんです。
とはいえ、起きた事実と決めてしまった決め事はイコールではありません。
まず、そこに気付いていきましょう。
価値がない自分を手放していくには
過去の記憶を手放す
私たちの人生は、
過去も、現在も、未来も言葉の示すように分断されている訳ではありません。
過去の積み重ねが今の自分です。
自分を否定してしまっているということは、
過去を否定してしまっているということに繋がります。
否定したままでは、いつまでも自分の中に価値を見出せないですよね。
なので、先ほどの「トラウマ」の話で気づくことがあれば、
過去の記憶を手放して、
辛かったものではなく、意味あるものに変えていきましょう。
人は生まれる前、今世でどのような学びを持って生きるか魂にプロミングしているそうです。
この世の物には、「表」と「裏」、「陰」と「陽」など
どちらか一方が存在することで、相反するものが存在します。
つまり、「無価値のあなた」の反対に存在するのは何か?と言えば、
「価値あるあなた」です。
「無価値であるあなた」を体験しないことには、「価値あるあなた」を認識することができません。
そのために、これまでの状態が必要だった、のです。
辛かった過去を受け止め、抱きしめてあげましょう。
自分の価値をどうやってあげたらいいか、3つのステップ
1、今の自分でいるメリットに気付きましょう
「自分に価値がない」と思う事で避けられた感情、出来事はありませんか?
これをメリットと呼びます。
人は、自分にとって得がなければ、いつまでもその状態を引きずることはありません。
有害だと思えば、取り除こうとしますが、
取り除かなかったということは、取り除かなくてもいい理由があったはずです。
例えば、
頑張ることで、人から褒めてもらったり、
苦しいままでいることで、優しくしてもらうことができたり
誰かの意見に従うことで、何かあっても自分のせいにしなくていい、、、とかですね。
見つけられたら、ひとつひとつ「それ本当必要?」と疑問を投げかけてみてください。
「無価値なわたし」である限り、決断を避け、失敗するかもしれない責任を自分で取らないようにした。
↓
それって本当?
↓
失敗した時はやっぱり責任は取るよね。
そもそも失敗するなんて誰が決めたんだろう?失敗しないかもしれないよね。
自分のとことんネガティブな感情に向き合うのは、ちょっと辛いかもしれませんが、
これまで、同じ方向しか考えが行かなかった脳の動きに、ヒビを入れるきっかけになります。
2、とにかく「やめる!」と声にだす
すごく単純なのですが、
今までの自分は、「価値がないと思っていた、けれどここからは価値ある自分で行こう!」
と脳に言い聞かせます。
と言いたくなりますよね。その、気持ちもすごくよくわかります。
でも、その人、その人の環境も状況も違うように、
何が抜ける突破口になるかは、正直お話して見ないとわかりません。
だったら、1で入れたヒビを信頼して、そのヒビが広がっていくのを想像し、
脳のアンテナがいろんな方向へと働いていくのをイメージしてみてください。
脳は、その人が決めたことをそのように現実化するだけです。
「わからない」と決めてしまうと、「わからない」ままでいて、そこに止まります。
脳は、「どんな変化も大嫌い」なので、変わる方法を探そうとすると
先ほどのメリットをふわふわと浮上させ、
やっぱり無理、できない、、、と思わせてきます。
あれこれと方法を探す前に、決める!が大きなポイントになります。
未来を良くするために「変えよう!」と決めるのですから、
少なくとも今より必ず良い方へ流れていきます。
「できる、できない」ではなく、「やりたい」にフォーカスです。
3、受け身から自分主体で
やりたいかやりたくないか、にフォーカスし、自分軸の行動をとって行くことは、
同じローテンションをしていた脳の動きに刺激を与え、視野が広がっていきます。
人って、無意識のうちに、ほとんどの事を受け身で生きています。
もう時間だ、起きなくちゃ、、、
↓
これとこれとこれをやりたいから起きよう!
暗くなったから電気をつけなきゃ
↓
明るいと仕事も捗るし、気分の明るくなるからつけよう
こんな風に言われた
↓
私は、何に気付きたくて、そんな風に相手に言わせたのだろう?
全てを受け身から、自分主体へと変えていきましょう。
もちろん、職場や、家庭においても、
やりたくなくてもやらなきゃいけない、、、と思うものもあると思います。
それでも、
それらを変換して、自分の意思でやると変えて行動してみてください。
身体の動きが変わり出します。
すると、脳はどんどん活発に動き出し、本気を出してきます。
本気を出すとどうなるか?
脳の報酬脳という部分が動き出し、
ドーパミンなどの幸福感を促すホルモンが分泌されてきます。
幸福感が出てくるとどうなるか?
心が満たされていき、「価値がない」などと思っている暇などなくなります。
無理矢理「価値ある自分にならなきゃ」なんて思う必要は無くなっていくのです。
(ちなみに、「やらなきゃ」は苦痛脳という部分が働き出します。
やりたくない事を無理矢理やろうとしているからです。)
本日のまとめとアドバイス
変化を起こすのは、誰でも不安も恐れもあります。
それがたとえ、ネガティブな状況であっても、
その状況に慣れ親しんでしまうと、抜け出すのにとても勇気がいり、
「難しい」と思い込んでしまいます。
もう、「脳」がそう動いちゃっていたからですね。
「難しい」と認識してしまった脳は、ここから変わろうとは動き出しません。
「価値ない自分」を手放したいのなら、
「価値ない自分」で得ていたメリットをぽいっと手放し、
やめた!変わる!と脳に教えて、決めることがまず一歩です。
そこから、私はこうする、私の意思でこうすると
少しずつ自分の決めた体験を増やしていくことです。
新しい行動は、、最初は居心地が悪いはずです。
これまでやったことないことをやっているのですから当然です。
でも、慣れていくと、
受け身で居続けたのは、実は楽だったからなんだ、ということに気付いていくはずです。
そして、
自分の意思で動くというのは、もっと楽で楽しいものなんだ、に変わっていきます。
そうなると、人生の歯車は、あなたが望む方へと回転し出します。
万が一
やっぱり無理かも、、、と途中でやめても、マイナスになるわけではありません。
まだ、そのタイミングではなかったのかもしれません。
でも、これもまたちゃんと挑戦した記録は脳に残っていますので、
次回のチャンスは、それとは違う方法を試そうとするはずです。
だから、全ての出来事は必然なのですね。
私たちの心も身体も、脳の神経がアンテナとなって動かしています。
だから、脳の動きを変えることで、心も身体も確実に変わっていきます。
そのチャンスは、いつも目の前にあるのだけは、忘れないでいてくださいね。
「自分は足りない」