こんにちは、心理カウンセラーの橋本麗子です。
人の悩みの根底は親を見て感じた経験に通じる
セッションでのご相談内容は様々あります。
職場や夫婦の人間関係、転職、病気、自分の将来、、、
でも、そこになぜ「悩み」として滞らせる原因があるかというと、
実は、もう99%と言ってもいいくらい
「親からもらった思い込みや信じ込み」に行き当たります。
親というのは、子供にとって絶対的存在です。
子供は本能で、この人がいないと生きられないと知っているので、
無意識に従おうとしてしまうのです。
毒親とは一体どういう親?
毒親という言葉は、Wikipediaによると
1989年にスーザン・フォワード(英: Susan Forward)が作った言葉で
を指す言葉として用いたそうです。
もっとわかりやすい例を挙げるならば、
つまりは、
子供の成長にとって、悪影響を与えてしまう親のことを言うのですが、
クライアントさんからもこの言葉が出ると
正直嫌な言葉ができてしまったなと思っています。
なぜなら、親は自分のことを毒親とは言わないでしょう。
毒親と呟いてしまうのは、そのお子さん本人。
日本人は、言霊というように
文字からくるエネルギーにとても敏感な国民性があります。
その言葉を口にし、耳にするのは、とても辛い経験をしたご本人。
その意識から抜け出したいはずなのに、
かえって、もっと深く意識づけてしまうような気がしてならないからです。
過去の私の親子関係
上記の定義でいうと、うちの母親はまさしく毒親でした。
自分は正しい、自分以外の外の世界に触れさせまいと
友人関係、着る服、生活態度、私を全てコントロールしていました。
それが愛と思っていたのですよね。
言うことを聞かなければ、
自分の手の痛さも忘れるほど叩いたり、
下着一枚にして夜、外の小屋に放り出す、云々
今なら捕まっていたと思います笑
私のお腹の中から生まれたのだから、私の気持ちがわかるでしょう?
いや、わかりません。笑
とは、大人になったら今なら言えますが、
子供というのは、一生懸命わかろうとしてしまうのですね。
外でニコニコしていても、家の扉を閉めた途端に激変する、
世間の親もこのようなものだと思ってたのです。
だんだんと年齢を重ねて外の世界を知った時、
うちはちょっとおかしい、
これはうちだけなのだ、と気付いた時のショックは大きかったです。
ムカついてもイラついても従うのが無意識の習慣になっていたので、
反発する、反抗するという手段があることにさえ気付いていませんでした。
それだけ、小さい頃に抑えられいたのです。
この無意識の習慣というものは、
大人になってじわりじわりと生き辛い不都合へと繋がっていきます。
心の奥にある無意識の信じ込み
親からもらった信じ込み 20代クライアントさんの症例も合わせて
親が自分の思うままに、
「子供には子供にも意志も個性もある一人の人間」として育てていない場合、
子供には多くの信じ込みが生まれます。
と何度も叱れば、
自分はとろい、ダメな人間なんだと植えついて行き、
と何度も伝えれば、
私は身体が弱いのだと思い込み、次々身体の不調を味わって行きます。
クライアントさんの中でも、特に自分に対し自信がない人は、
大抵親がとても強く、言う通りにさせていたパターンがほとんどです。
従ってれば怒られないので、
無意識に誰かの言葉に従うのが当前になってしまっているのです。
また、夫婦の関係が良くなく、
喧嘩ばかりしていたり、形ばかりであったりすると
自分の存在があるからいけないのだと、
自分の存在を否定して、無価値観を引きずってしまったりします。
かつて、恋人との関係に悩まれている方のご相談をお受けしてきた時、
その方の奥には、ご両親の不仲による言えなかった思いがくすぶっていました。
「自分がいるから別れられないんだ」
これが、自分の中の自己肯定感を下げ、彼に共依存してしまっていたのです。
子供は親だけを一生懸命に見ているのです。
子供に隠し通すことができていると思ったら大間違いです。
他人は騙せても、子供は騙せないのです。
信じ込みは気付けないから手放せない
信じ込みは、気付こうと意識し無い限り、なかなか手放すことは難しいです。
なぜなら、潜在意識の奥深く、
そんなの当たり前だよね、と言う認識さえも越えてしまうほどの当たり前として
脳にパターン化されてしまっているからです。
だから、無意識の習慣なのです。
カウンセリングは一体どうするのかというと、
その無意識の習慣を意識の上に上げ、
それは当たり前ではないのかも、、、と固い殻にヒビを入れていくのです。
親の呪縛から離れていく3ステップ
親を許せない感情を許していく
世間一般では、親に感謝をしなさい、親孝行しなさいと言われます。
これもまた信じ込みの一つなのですが、
親に対し、消化しきれ無い思いがたくさんある人にとって、その言葉は苦しみを生みます。
私は、その言葉にずっと反発していました。なんであんな親を感謝しなきゃいけ無いのだと。
実際、自分が子供を持った時、
なんでこんな小さな無力な子に異常なまでの過度な躾が必要だったのか、
理解できなく、もっと頑なになりました。
深い恨みがあった時、
「なんで親に対してそんな風にしか思えないの、悲しすぎる」
と友人に泣かれたことがありますが、その時の友人を羨ましく思ったのを覚えています。
この人は、親が自分を愛してくれているというのを
疑いなく育つことができたのだろう、と。
最初は、無理に育ててくれたことに感謝なんて思わなくて大丈夫です。
諦めて無気力になってしまうより(私はそこまで行ってしまったので回復が大変でした)
恨みで立とうと思えるのなら、それもありです。
怒りの感情が自分の中にあるのを気付いてあげてください。
理性で理解したふりでおさえこまないでください。
親に対して、そんな感情を持つのは良くないという人もいるかもしれません。
ですが、誰も親をそんな風に好んで思う人はこの世にはいません。
思いたくないのに、思ってしまうようなことがあったのです。
恨みと怒りは、とても強いエネルギーを持っているので、
ある時必ず好転していきますから、
今は、恨みも怒りも持っていいのだと自分を許してあげてください。
言いたいのに言えなかった感情を吐き出していく 50代クライアントさんの症例を合わせて
小さかった時には、言葉にならなかった、言葉にできなかった思いがたくさんあります。
それが消化できなかったために、
いつまでも親の言葉や態度にグルグルとしてしまいます。
その全てを吐き出していきましょう。
ノートに連ねても構いません、
誰も聞いてい無い場所で思い切り吐き出してもいいと思います。
一人で吐き出し方がわからなかったら、カウンセラーに頼んでください。
私もまだ、消化できない思いが時折湧いてくることがあります。
そんな時、車の中で思い切り叫んだりしてます笑
心理学を学んだ当初、私の人格形成が幼少の頃の体験とはっきりわかってしまった時、
それはそれは苦しかったです。
親にも親のそうせざるを得なかった環境があったのもわかったのですが、
頭ではわかっていてもダメだのです。心が受け入れられないのです。
なにせ、そのために、何十年もずっと苦しい人生を歩んできたのですから、
そう簡単には受け入れろという方が厳しいのです。
だから、とにかく吐き出しました。
覚えている場面、場面を全て心の中の思いを外に出すことにつとめました。
人生どこかうまくいかない、身体がずっとスッキリしない、、は
言いたくても飲み込んでしまった言葉の多さからきています。
直接親に言える人は言っても良いかもしれません。
時には、記憶違いで誤解が解けていくこともあります。
かつて、別なクライアントさんで、
母親が妹だけ連れて家を出てしまったことから、
価値ある自分にならなくちゃと人から認められることに頑張り続けてしまった方がいました。
継続のカウンセリングの中、
お母様の口から、本当は一緒に連れて行こうとしたのに行けなかった本当の事実を聞き、
何十年の心の縛りが一気に取れた方がいました。
そのご報告をいただいた時に、私も心から嬉しかったです。
自分の中の記憶と事実は、時に違っていることがあります。
小さな子供が、少ない経験の中で一生懸命自分を守ろうとした記憶です。
確認したい、伝えたい想いがあるのなら、伝えてみてもいいかもしれません。
ただ、伝え方によっては、互いに傷つけ合うことにもなってしまうので
(これは私の経験です)
一方的に責めるのではなく、言葉を選んでみてください。
もし、伝えられなのならば、
自分がどんなことに苦しんでいたのか、傷ついたのか、
本当はこんな風に言い返したかったのか、心の中にある感情を開放して行ってあげてください。
吐き出すことで、
自分の奥深くに潜んでいた本当の思い、
無意識に信じ込こみ、今の人生に当てはめてしまった要らない価値観に気付くはずです。
意識を過去から未来へ
親に言われたことに縛られているというのは、
実はずっと過去を生き続けているということになります。
小さかった頃は、親に従うしかなかった、頼るしかなかったけれど
今は、自分の意思を持つ大人になりました。
吐き出すことで何ができたかというと、記憶の中にある過去にけじめをつけたことになります。
人の脳というのは、過去と現在の区別がつか無いので、
思い出す度に、「今起きていること」と認識してしまいます。
言われたシーンを思い出す度に、今もまだ言われていると脳は勘違いしてしまうのです。
それを言葉にして、言いたかったことを言い、過去にしてしまうことで、
かなりスッキリしたはずです。
脳の中で、親に言い負かしてしまったり、謝らせるのもいいと思います。
肝心なのは、脳に過去に起きたことと思ってもらうことです。
それができたら、これからがあなたの人生の次のステージ。
それは、その体験がどう人生の糧になり、
この先の未来の生き方へと繋がっていくからです。
最後にまとめと大切なこと
私たちは、未来が見え無い分、過去に起きたことにとらわれがちです。
肌で体感し、脳に記憶している分仕方ないことなのですが、
いつまでも過去に縛られていたら、せっかくの人生に対し、前へ向いて進むことができません。
両親との関わり方、両親の夫婦関係のあり方は、
自分の恋愛関係、夫婦関係にものすごく影響を及ぼします。
親にもらった価値観をそのまま今の生き方に無意識に当てはめているのです。
辛い経験をした人には受け入れ難い言葉かもしれませんが、
私たちは、魂に磨きをかけるために、ここに体験したく学びたく生まれてきました。
それを盛り上げる演出のために、その親を選んで生まれてきているのです。
親との関係性に問題を抱えている人は、
そこを乗り越えて、あることに気付いていくのが今世でのテーマです。
そのあることは、当然人それぞれ違っています。だから、学びなんですね。
そして、その学びに気付いた時から、本当の人生が始まっていくのです。
今は、恨んでもいいとお伝えしました。
なぜなら、どうして親に対し、これほどまで悩み苦しむのか、
その答えはただひとつ。
それだけ親を愛していたからです。
親に愛されなくてもいい人なんてこの世にはいません。
縁があり、血が繋がり、
だから一生懸命、言われたことを受け止め、言われた期待に応えようと頑張ったのです。
子供の無償の愛に比べたら、親なんて何もかないません。
自分をそのままで愛して欲しかったと感じていると思います。
でも、恨みの反対は「愛」だから、
恨みが深かい人は、もうすでに自分の中にたくさんの愛があるので、心配しないでください。
今は、まだ、私の話を受け入れられ無いかもしれません。
いつかその人のタイミングで気付き、癒されていく時が必ずきますので、
その時に、このお話がお役に立てたら嬉しいです。
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